シンガポールへの入国条件
SGアライバルカードの申請はこちらシンガポールをスムーズに訪れるためには、最新の入国手続きや条件を正しく把握しておくことが大切です。入国には、有効なパスポートや記入済みのアライバルカードに加えて、入国管理局(ICA)の係官に提示する必要がある各種書類の準備が求められます。本記事では、「シンガポール 入国 手続き・条件」に関する基本情報と注意点を分かりやすく解説します。
シンガポールの入国に必要書類
シンガポール入国時に必要な書類は次のとおりです。
- 有効なパスポート
- 記入済みのSGアライバルカード
- 復路の予約証明書
それぞれを詳しく解説します。
場合によってシンガポールの入国に必要なもの
ここでご紹介する書類は、シンガポール入国時に常に求められるものではありませんが、入国審査の状況によっては提示を求められる可能性があります。ご自身の渡航条件に照らし合わせ、必要な準備に漏れがないようご確認ください。
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ビザ
シンガポールでは、約150か国の国籍保有者が、観光や商用など短期滞在を目的とする場合、ビザなしで入国することが認められています。ビザ免除国には、東南アジア諸国連合(ASEAN)の全加盟国をはじめ、日本や中国、香港、台湾、ネパールなどが含まれます。
日本国籍の方は、観光・商用・外交・公用のいずれの目的でも、ビザなしでの滞在期間は最大30日間です。入国時には「短期滞在パス(STVP:Short-term Visit Pass)」が発行され、2022年3月11日以降は紙の入国スタンプに代わり、電子メールで電子訪問パス(e-Pass)が送付されます。
なお、30日を超える滞在を希望する場合は、事前にビザの取得が必要です。オンラインで申請できる国籍もありますが、該当しない場合はシンガポール大使館または領事館での申請が求められます。
また、就労や留学などの目的で滞在する場合は、滞在日数にかかわらず、事前に適切なビザの取得が必要です。
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税関申告書
一定量以上の規制品目を持ち込む場合は、税関申告書への記入が必要です。
個人使用に限り、成人の旅行者は最大2リットルまでのアルコール飲料を免税で持ち込めます。ただし、マレーシアからの入国者はこの免税措置の対象外です。
また、葉巻やタバコなどのたばこ製品には関税が課されます。免税範囲を超える品物を持ち込む場合は、到着時に税関での申告が必要です。
なお、チューインガムや電子タバコなど、持ち込みが禁止されている品目もあるため、詳しくは後述する注意点を確認してください。
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海外旅行保険
シンガポールへの渡航に際しては、海外旅行保険への加入を推奨します。シンガポールは医療水準が高い一方で、外国人が現地で治療を受ける場合、その費用は非常に高額になることがあります。万が一のケガや病気に備えるためにも、出発前に保険の準備をしておくと安心です。
短期滞在の場合は、クレジットカードに付帯する海外旅行保険を活用するのも一つの選択肢です。ただし、カードによって適用条件や補償内容が異なるため、事前に十分な確認が必要です。補償範囲や補償額が不足している場合は、民間の旅行保険に加入することも検討しましょう。
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黄熱予防接種証明書(イエローカード)
シンガポールは黄熱の感染リスクがある国には該当しないため、通常は黄熱の予防接種は必要ありません。
ただし、黄熱に感染する危険がある国に到着前6日以内に滞在していた1歳以上の渡航者は、シンガポール入国時に黄熱予防接種証明書の提示が義務付けられています。
また、黄熱リスク国での乗り継ぎで空港に12時間以上滞在していた場合も、同様に予防接種証明書の提示が必要となります。
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英訳した処方箋
シンガポールに医薬品を持ち込む場合は、たとえ個人使用目的であっても、入国時のトラブルを避けるための準備が重要です。
特に処方薬を携行する際は、医師による英訳された処方箋(英文処方箋)を用意しておくことをおすすめします。
入国審査や税関での確認をスムーズに進めるためにも、薬の名称・用量・服用目的が明記された書類を携帯しておきましょう。
シンガポールの入国の手続きと注意点
シンガポールへの入国手段には、陸路(自動車・船)および空路がありますが、ここでは日本からの渡航者が多く利用するチャンギ国際空港に到着した場合の、入国手続きの流れと注意点についてご紹介します。スムーズな入国のために、事前に流れを確認しておきましょう。
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入国審査
チャンギ国際空港に到着後は、まずシンガポールへの入国審査を受けます。入国審査は自動化ゲートで行われており、比較的スムーズに手続きを進められます。
なお、シンガポールに到着する全ての外国人には、通常のパスポートスタンプに代わり、e-Pass(電子訪問パス)が発行されます。e-Passは、入国前に提出したSGアライバルカードに記載したメールアドレス宛に送付されます。
滞在可能期間や有効期限などの重要な情報が記載されているため、内容を必ず確認し、保管しておきましょう。
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荷物受け取り
入国審査を終えたら、案内表示に従ってバゲージクレーム(手荷物受取所)へ向かいます。
到着便ごとに指定されたターンテーブルで、自分の荷物が出てくるのを待ちましょう。荷物には類似したスーツケースも多いため、取り違えを防ぐためにも、名前タグや目印をつけておくと安心です。
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税関申告
手荷物を受け取った後に税関申告を行います。
申告する物がなければ税関申告書の提出は不要で、緑のレーン(GREEN CHANNEL / Nothing to Declare)を通過できます。
シンガポールでは、持ち込み禁止品や関税対象品に対する規則が非常に厳格です。違反があった場合は、重い罰則が科されることもあるため、十分な注意が必要です。例えば、麻薬や、ポルノ雑誌・ポルノフィルム、鉄砲(空の薬きょう含む)、武器、刀剣類、海賊版CDなどの持ち込みは固く禁止されています。
以下では、特に注意すべき品目について解説します。
たばこ
シンガポールでは、たばこを1本でも持ち込む場合には税関での申告が必要です。
特に注意すべき点として、日本国内で一般に販売されているたばこ製品は、シンガポールの持ち込み条件を満たしていないため、原則として持ち込みできません。
また、電子たばこについては、シンガポール国内での輸入・販売・所持がすべて禁止されています。違反した場合には罰金が科される可能性があるため、絶対に持ち込まないようご注意ください。
チューイングガム
持ち込みは原則禁止されていますが、シンガポール政府に登録された医療用ガム等に限り許可されています。
酒
シンガポールへの酒類の持ち込みは、一定の条件を満たす場合に限り免税となります。合計2リットルまでは申告不要ですが、下記の5つの組み合わせに限られます。
- 蒸留酒1L+ワイン1L
- 蒸留酒1L+ビール1L
- ワイン1L+ビール1L
- ワイン2L
- ビール2L
免税範囲を超える酒類を所持している場合は、必ず申告が必要です。
通貨
現金の持ち込みに制限はありませんが、20,000シンガポール・ドル(または相当額の外貨)以上を持ち込む・持ち出す場合は、税関での申告が必要です。
シンガポール入国に関するよくある質問 (FAQ)
現在のシンガポールへの渡航条件を教えてください。 Toggle faqs
シンガポールを訪問するには、有効なパスポートと、事前に記入・提出されたSGアライバルカードが必要です。滞在目的や日数などによっては、別途ビザの取得が求められる場合もあります。
入国時には、国境管理官から滞在中の資金状況を確認するための証明書類や、出国予定を示す航空券や乗船予約の提示を求められることがあります。
なお、現在シンガポールでは、新型コロナウイルス(COVID-19)に関連した入国制限は設けられていません。入国時にワクチン接種証明書や検査結果の提示を求められることもありません。
シンガポールへの渡航にワクチン接種は必要ですか? Toggle faqs
到着前6日以内に黄熱病の感染リスクがある国を訪れている場合は、黄熱病の国際予防接種証明書(イエローカード)の提示が必要です。
このように、一部の旅行者には黄熱病の予防接種が義務付けられていますが、それ以外のワクチン接種に関しては、シンガポール入国時に特別な義務は設けられていません。
SGアライバルカードの提出は現在も必要ですか? Toggle faqs
はい、シンガポールを訪れる全ての旅行者は、SGアライバルカードを事前に提出する必要があります。従来の紙の入国カードは廃止され、現在は全てオンラインでの提出に切り替えられています。
乳幼児を同伴する場合は、保護者が代わって記入してください。
なお、到着時には、同行者全員分の承認済みフォームの提示を求められることがありますので、控えを事前に準備しておくと安心です。
SGアライバルカードは、シンガポール到着後に空港で記入できますか? Toggle faqs
シンガポール入国にあたっては、渡航前にSGアライバルカードを提出する必要があります。到着時には、国境管理官から記入済みフォームの提示を求められることがあり、未提出の場合は入国を拒否される可能性もあります。
このフォームは、到着予定日の3日前以内(到着日を含む)に提出する必要があります。
「SG GO」を利用すれば、24時間いつでもオンラインで申請が可能です。出発前のスケジュールに合わせて余裕をもって準備できるため、安心して渡航当日を迎えられます。
シンガポール入国にあたって健康保険への加入は必要ですか? Toggle faqs
旅行保険は、シンガポールへの旅行者に対して義務付けられているものではありません。ただし、旅行中の医療費を広くカバーする保険に加入しておくことを強くおすすめします。
滞在中に治療を受ける必要が生じた場合、その場で費用の前払いを求められることがあります。保険に加入していれば、後日、保険会社に対して払い戻しの請求を行うことが可能です。